(映画)『くちづけ』(1955年 筧正典
2009年4月1日http://kawase24.com/
(映画)『くちづけ』(1955年 筧正典、鈴木英夫、成瀨巳喜男)
三人の監督になるオムニバス。冒頭まとめタイトルがでるように、監督以外の制作スタッフは同じだけでなく、男女の間柄を描いて統一感がある。どの話もそれぞれ面白い。性的な雰囲気がでているのは石坂洋次郎原作のためか。
第一話の学生同士の恋愛であは、結婚する前に接吻するのはいかがなものかという以上に、女性が寝転ぶ、その肢体を見て、キスをしたくなる男性のドキドキする様がよくでていた。義姉が不審に思うところで画面がフェードアウトするという句読点のつけ方も手堅い作り。
第二話では、山の温泉で、板塀で区切られていて湯船がつながっている男風呂と女風呂にそれぞれが入っていて、女がお湯を押しやると、男の方までそのお湯が動いてくる場面にやはり健全なエロスを感じた。女風呂には、おばあちゃんと妹も入っていて、おばあちゃん役の飯田蝶子が大きな口を開けて「会津磐梯山」を歌うと皆が唱和するという場面が面白かった。主人公二人のさわやかぶりに対して、妹が思春期を迎えて想像たくましくするといった構図も。
第三話には、エロスはなかった。存在だけで何か性的なものを呼び寄せてしまう上原謙も真面目な医師。妻だけが、若い看護婦との間を心配する。(高峰秀子と上原の夫婦役というのは成瀨映画ではないかと思ったら、これがあった。)オカチメンコとあだ名される前の看護婦(中村メイ子)が片付くと、次にやってきたのはもっと美人の看護婦(八千草薫)だったというオチは、これからその心配が実現してしまうことを示唆しているのかもしれないが。。それが人生、といわんばかりに成瀨おなじみのチンドン屋が家の前を練り歩く。
(映画)『くちづけ』(1955年 筧正典、鈴木英夫、成瀨巳喜男)
三人の監督になるオムニバス。冒頭まとめタイトルがでるように、監督以外の制作スタッフは同じだけでなく、男女の間柄を描いて統一感がある。どの話もそれぞれ面白い。性的な雰囲気がでているのは石坂洋次郎原作のためか。
第一話の学生同士の恋愛であは、結婚する前に接吻するのはいかがなものかという以上に、女性が寝転ぶ、その肢体を見て、キスをしたくなる男性のドキドキする様がよくでていた。義姉が不審に思うところで画面がフェードアウトするという句読点のつけ方も手堅い作り。
第二話では、山の温泉で、板塀で区切られていて湯船がつながっている男風呂と女風呂にそれぞれが入っていて、女がお湯を押しやると、男の方までそのお湯が動いてくる場面にやはり健全なエロスを感じた。女風呂には、おばあちゃんと妹も入っていて、おばあちゃん役の飯田蝶子が大きな口を開けて「会津磐梯山」を歌うと皆が唱和するという場面が面白かった。主人公二人のさわやかぶりに対して、妹が思春期を迎えて想像たくましくするといった構図も。
第三話には、エロスはなかった。存在だけで何か性的なものを呼び寄せてしまう上原謙も真面目な医師。妻だけが、若い看護婦との間を心配する。(高峰秀子と上原の夫婦役というのは成瀨映画ではないかと思ったら、これがあった。)オカチメンコとあだ名される前の看護婦(中村メイ子)が片付くと、次にやってきたのはもっと美人の看護婦(八千草薫)だったというオチは、これからその心配が実現してしまうことを示唆しているのかもしれないが。。それが人生、といわんばかりに成瀨おなじみのチンドン屋が家の前を練り歩く。
コメント